家の外壁、最近なんだか気になることはありませんか?
もしかしたら、それは外壁の寿命を知らせるサインかもしれません。
気づかないうちに進行し、深刻な事態を招くこともある外壁のトラブル。
早めの発見と適切な対処が、大切な住まいを守る鍵となります。
今回は、外壁のチョーキング現象について、その早期発見方法から予防策まで、分かりやすくご紹介します。
チョーキング現象の早期発見
チョーキング現象とは何か
チョーキング現象とは、外壁塗装の劣化によって起こる現象です。
紫外線や雨風によって塗料の樹脂成分が分解され、顔料が粉状になって表面に浮き出てきます。
白い粉が手に付くのが特徴で、まるでチョークで書いた跡のようだから、この名が付けられました。
見た目には小さな変化に感じますが、実は外壁の防水機能が低下しているサインなのです。
早期発見のチェックポイント
チョーキング現象は、初期段階では気づきにくい場合があります。
しかし、以下のチェックポイントに注意することで、早期発見に繋がります。
・白い粉が手に付く
手で外壁に触れてみて、白い粉(白系の塗料の場合)や色付きの粉(濃色の塗料の場合)が付くかどうか確認してみましょう。
・流れ跡がみられる
雨が降った後、外壁に白い筋や流れ跡がないか確認します。
これは、雨水によってチョーキングした塗料の粉が流れ落ちた跡です。
・まだらな色合い
外壁の色がまだらになっていないか確認します。
日当たりの良い部分と日陰の部分で色の違いが目立つ場合も、チョーキングが進行している可能性があります。
外壁材の種類による違い
チョーキング現象は、すべての外壁材で起こる可能性があります。
しかし、モルタルやサイディングなどの吸水性が高い外壁材では、チョーキングが進行すると水分を吸収しやすくなり、ひび割れや剥がれといった二次的な被害が起こりやすくなります。
一方、タイルやレンガなどの吸水性の低い外壁材では、チョーキングによる被害は比較的少ない傾向にあります。

チョーキング現象の予防と対処法
チョーキングの原因とリスク
チョーキング現象の主な原因は、紫外線や雨風による経年劣化です。
特に南向きや西向きの壁面は、直射日光を長時間浴びるため、劣化が早まります。
また、施工不良や、耐候性の低い塗料を使用した場合も、チョーキング現象が早く現れる原因となります。
チョーキング現象を放置すると、防水機能が低下し、雨漏りやひび割れ、カビやコケの発生につながります。
さらに、外壁材そのものの劣化を招き、建物の寿命を縮める可能性もあるため、早めの対処が必要です。
適切な予防策とメンテナンス
チョーキング現象を完全に防ぐことはできませんが、適切な予防策とメンテナンスを行うことで、発生を遅らせることができます。
まず、定期的に外壁の状態をチェックし、早期発見に努めましょう。
また、耐候性の高い塗料、フッ素系やラジカル制御型塗料などを使用することで、チョーキング現象の発生を遅らせることができます。
塗装工事を行う際には、下地処理を丁寧に施工してもらうことが重要です。
塗料の種類と耐候性
塗料の種類によって、耐候性(紫外線や雨風に対する耐久性)は大きく異なります。
アクリル塗料は耐候性が低く、5~7年でチョーキングが発生する可能性があります。
一方、シリコン塗料は10~15年、フッ素塗料は15~20年と、長期間にわたってチョーキング現象を防ぐ効果が期待できます。
ラジカル制御型塗料も、高い耐候性を誇る塗料として注目されています。
ご自身の家の状況や予算に合わせて、適切な塗料を選択することが大切です。
まとめ
チョーキング現象は、外壁塗装の劣化を示す重要なサインです。
早期発見のためには、定期的な外壁チェックを行いましょう。
チョーキングが発生したら、再塗装が有効な対処法です。
耐候性の高い塗料を選び、適切な施工を行うことで、建物の寿命を延ばし、安全で快適な住まいを長く保つことができます。
早めの対処が、安心安全な暮らしを守ることに繋がります。


